実況中継!介護中の薬の飲み忘れと残薬問題。現役薬剤師が解決策を解説します

介護と薬

在宅訪問経験約20年の中で、介護中の薬の問題として最もよく遭遇するのが「飲み忘れ」と「残薬」の問題です。

特に初回訪問時に大量の残薬が出てきたり、薬が正しく飲めていないことに気づくケースは珍しくありません。今回はこの2つの問題と解決策について現場目線でお伝えします。

飲み忘れの原因は大きく3つあります。

【原因①:認知症による飲み忘れ】
認知症の方は誰かが促さないと薬を飲めないことが多いです。特に独居の場合は困難事例が多く、服薬管理が大きな課題になります。

【原因②:薬の数が多い・用法が複雑】
薬の数が多い場合は一包化で改善されることが多いですが、用法が複雑な場合(朝昼夕・食前食後・頓服など)は飲み忘れにつながりやすいです。

【原因③:外用薬・頓服薬の適正使用が難しい】
特に認知症の方では、湿布や目薬などの外用薬や、痛いときだけ飲む頓服薬の適正使用が難しいケースが多いです。

在宅訪問の初回介入時に大量の残薬が出てくることは珍しくありません。

残薬が発生する主な原因:
・飲み忘れが積み重なって残薬が増える
・処方日数と実際の服薬日数がズレている
・薬が変更になったのに古い薬が残っている

残薬への対応:
・残薬の数を数えて医師に報告する
・古いものや現在使用していないものは利用者・家族の同意のもと処分する
・残薬を考慮して次回の処方日数を調整してもらう

【工夫①:服薬カレンダーの活用】
服薬カレンダーは飲み忘れ防止に非常に効果的です。設置場所が重要で以下を考慮します:
・薬を飲む場所
・飲むための水を確保できる場所
・本人が家にいるとき一番長い時間いる場所

【工夫②:一包化で薬を整理する】
複数の薬を1袋にまとめる一包化は飲み間違いや飲み忘れの防止に有効です。用法ごとに袋を分けることで管理がシンプルになります。

【工夫③:介護サービスと連携した包括的なサポート】
介護サービスの利用状況を確認したうえで包括的に支援します:
・訪問看護:服薬確認・残薬管理を依頼
・訪問介護(ヘルパー):訪問時の服薬促し
・デイサービス:日中の服薬管理のサポート

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介護中の薬の飲み忘れ・残薬問題は一人で解決しようとするのではなく、薬剤師・訪問看護師・ヘルパー・ケアマネなど多職種が連携してサポートすることが大切です。

「薬がうまく管理できていないかも」と感じたら、まずはかかりつけ薬局に相談してみてください。信頼できる薬剤師に出会えることを祈っています。

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