前回の記事では訪問診療クリニックへの飛び込み営業をお伝えしました。でも「営業は苦手…」という薬剤師さんも多いと思います。
実は飛び込み営業をしなくても、外来患者さんから在宅参入できる方法があります。しかも一度この流れを作れば、その後は医師やケアマネから紹介が来るようになることも十分あります。
ステップ1:ターゲットとなる患者さんを見つける
まず薬局に来ている患者さんの中からターゲットを見つけます。
こんな患者さんがターゲットです
・高齢で独居、または老老介護状態
・毎回残薬調節が必要なほど服薬コンプライアンスが悪い
・別居家族が病院に連れてきているパターン
別居家族が連れてきているケース、ここ実は重要です。一見通院できているように見えますが、これは「通院困難」に該当します。居宅療養管理指導の対象は「通院できない方」ではなく「通院困難な方」です。ここは意外と知られていないポイントです。
薬局内の掲示板に居宅療養管理指導のポスターを貼るだけで、困っている患者さんや家族から相談が来ることもあります。受け身でもターゲットが見つかります。
ステップ2:介護認定を受けているか確認する
ターゲットが見つかったら次に介護認定を受けているか確認します。必須ではないですが介護認定の有無とケアマネジャーが確認できるとこの後の流れがスムーズになります。確認方法としては、
・本人に直接聞いてみる
・会話の中で「デイサービスに通っている」などの情報があれば介護認定確定
・介護保険証を持っていれば右端に居宅介護支援事業所名の欄があるので確認できる
ステップ3:本人・家族に居宅療養管理指導を説明する
介護認定が確認できたら、本人と家族に居宅療養管理指導について説明します。
説明する内容:
・サービスの内容(薬剤師が自宅に訪問して服薬指導を行う)
・開始方法(ケアマネ・医師への連絡が必要)
・費用(介護保険適用・自己負担は1割〜3割)
家族が同席しているとベターです。「飲み忘れが多くて心配」などの声が家族から出れば、ほぼ確定です。家族の不安を解消できるサービスとして説明しましょう。
ステップ4:ケアマネに連絡する。99%断られない。
本人・家族の了承が得られたら担当ケアマネに連絡します。
ケアマネの確認方法:
・本人・家族に事業所名とケアマネ氏名を聞く
・スッと名前が出てこない場合は介護保険証で確認できる(事業所名まで覚えていないことが多いです)
・事業所名がわかったら電話して担当ケアマネに事情を説明する
重要なポイント!
居宅療養管理指導はケアプランの区分支給限度基準額の枠外で行えるサービスです。つまりケアマネのケアプランに影響しません。だからケアマネから断られることは99%ありません。
ステップ5:処方医に訪問指示をもらう
ケアマネの了承が得られたら最後に処方医に連絡します。
・門前のクリニックが処方医の場合はできれば直接面会して説明する
・居宅療養管理指導は医師の指示のもとで行われるサービス
・本人・家族・ケアマネ全員のOKが揃っている状態なので断られることはほぼない
ここまで来たらほぼ確定です。あとは訪問開始を待つだけです。
一度流れを作れば、自然と紹介が来るようになる
今回お伝えした5ステップをまとめると:
ステップ1:ターゲット患者さんを見つける
ステップ2:介護認定を確認する
ステップ3:本人・家族に説明する
ステップ4:ケアマネに連絡する(99%断られない)
ステップ5:処方医に指示をもらう
飛び込み営業が苦手でも大丈夫です。いつも薬局に来てくれる外来患者さんから始められます。そして一度この流れを作れば、医師やケアマネから自然と新たな紹介が来るようになることも十分あります。
次回は他職種連携で在宅患者をさらに増やす方法をお伝えします。お楽しみに!

