かかりつけ薬剤師とは?役割とメリットを現役薬剤師が本音で解説

薬の話

【この記事でわかること】

✅ かかりつけ薬剤師はお薬手帳では防げないリスクも発見できる
✅ 複数の医療機関を受診している方ほど持つメリットが大きい
✅ 薬以外の健康相談にも気軽に対応できる
✅ 2026年改定でかかりつけ薬剤師制度はこう変わった

「かかりつけ薬剤師って何?」「登録すると何かいいことがあるの?」——そんな疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。

かかりつけ薬剤師とは、患者さんの薬や健康状態を継続的に把握し、薬に関する相談を一手に引き受ける薬剤師のことです。単に薬を渡すだけでなく、複数の医療機関で処方された薬の飲み合わせや、病気との兼ね合いまで幅広くサポートします。

この記事では調剤薬局で20年以上勤務した現役薬剤師が、かかりつけ薬剤師の役割とメリット、そして2026年の制度改定での変化まで本音で解説します。

かかりつけ薬剤師とは

かかりつけ薬剤師とは、患者さんから同意を得た上で、その方の薬や健康状態を継続的に把握・管理する薬剤師のことです。

具体的には以下のような役割を担います。

✅ すべての処方薬・市販薬・サプリメントを一元管理する
✅ 薬の飲み合わせ・副作用をチェックする
✅ 病気と薬の相性(禁忌)を確認する
✅ 薬に関する疑問・健康相談に対応する
✅ 必要に応じて処方医に情報提供・提案を行う
✅ 在宅での服薬管理・フォローアップを行う

かかりつけ薬剤師の具体的な役割

実際にかかりつけ薬剤師としての経験から、どのような場面で役に立てるのかをご紹介します。

Ph.そら
Ph.そら

複数の医療機関を受診されている喘息の患者さんが、眼科で眼圧を下げる薬を処方されて薬局に来られました。その薬は喘息患者さんには禁忌の薬だったため、すぐに眼科医に疑義照会を行い、薬が変更になりました。お薬手帳があれば他の薬局でも気づけたかもしれませんが、薬の相互作用と違い、特定の疾患に対する禁忌薬剤はお薬手帳だけでは気づきにくいこともあります。患者背景をしっかり把握しているかかりつけ薬剤師だからこそスムーズに対応できた事例だと感じています。

Ph.そら
Ph.そら

ドラッグストアで買い物中の患者さんから「今飲んでいる薬と漢方を一緒に飲んでも大丈夫?」と電話で問い合わせがありました。薬歴を確認したところ飲み合わせは問題なく短期間の服用なら大丈夫でしたが、長く続けると治療中の疾患に影響が出る可能性があることをお伝えしました。その後の診察で医師からも同様の指示があり中止となりました。かかりつけ薬剤師として薬歴や患者背景を把握しているからこそ、電話一本でも適切なアドバイスができた事例です。

よくある質問

患者
患者

かかりつけ薬剤師を決めたら他の薬局には行けなくなりますか?

Ph.そら
Ph.そら

全く問題ありません。薬局が休みの日や、処方された薬をすぐ飲みたい場合などは近くの薬局で受け取っていただいて大丈夫です。かかりつけ薬剤師はあくまでメインの相談窓口として活用していただくものです。

患者
患者

薬以外の相談もできますか?

Ph.そら
Ph.そら

もちろんです!健康に関することであればなんでも相談できます。かかりつけ薬剤師に限らず、薬局の薬剤師は薬局が開いている時間であればいつでも相談を受け付けています。また薬局がお休みの日でも電話で相談できる場合があります。気軽に声をかけてください😊

かかりつけ薬剤師が特に必要な方・あまり必要でない方

正直なところ、かかりつけ薬剤師のメリットは患者さんの状況によって大きく異なります。

🔴 特にメリットが大きい方
✅ 複数の医療機関を受診している
✅ 慢性疾患で長期間薬を飲んでいる
✅ 市販薬やサプリメントも併用している
✅ 高齢で薬の管理が難しい
✅ 薬の副作用や飲み合わせが心配

🟡 あまり必要でない方
✅ 年に数回しか薬を飲まない
✅ かかりつけ医が1か所で薬の種類も少ない
✅ 健康状態が安定していて薬の変更がほとんどない

Ph.そら
Ph.そら

正直に言うと、かかりつけ薬剤師だから特別なサービスを提供しているということはほとんどなく、登録していない患者さんにも同様に対応しています。ただ複数の医療機関を受診しているような方には有用性が高いと感じています。自分の状況に合わせて考えてみてください。

2026年改定でかかりつけ薬剤師制度はこう変わった

2026年度の調剤報酬改定でかかりつけ薬剤師に関わる制度が大きく変わりました。

主な変更点:
✅ かかりつけ薬剤師指導料が廃止され服薬管理指導料に統合
✅ かかりつけ薬剤師でない患者との費用差がなくなった
✅ フォローアップや訪問など業務範囲が拡大・評価される仕組みになった

Ph.そら
Ph.そら

今回の改定で個人的に良かったと感じているのは、小児科や障がいのある患者さんなどの自己負担がない患者さんにおいて、患者負担がかからないことをいいことにほぼ全ての患者とかかりつけの同意書を交わしていたような薬局が減ることです。かかりつけでない患者と費用が同じになったことでそのような対応は意味をなさなくなりました。一方でフォローアップや訪問など業務範囲が広がり評価される仕組みになったことはありがたいと感じています。

まとめ

かかりつけ薬剤師は「薬をもらうだけ」の関係を超えた、健康をトータルでサポートする存在です。

✅ 複数の医療機関を受診している方には特にメリットが大きい
✅ お薬手帳だけでは防げないリスクも発見できる
✅ 薬以外の健康相談にも対応できる
✅ 他の薬局に行けなくなるわけではない
✅ 2026年改定で業務範囲が拡大・評価される仕組みになった

「自分にはかかりつけ薬剤師が必要かな?」と思ったら、まずはいつも行っている薬局の薬剤師に気軽に相談してみてください。

Ph.そら
Ph.そら

かかりつけ薬剤師は敷居が高いものではありません。ただ全ての薬局でかかりつけ薬剤師として対応してくれるわけでもありません。いつも行っている薬局で「相談しやすい薬剤師」を見つけることから始めてみてください。薬や健康のことで気になることがあればいつでも声をかけてください😊

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