新しい「飲むGLP-1」オルフォルグリプロン、日本上陸はいつ?

薬の話

この記事でわかること

  • 日本にすでにある「飲むGLP-1」リベルサスの特徴
  • 新しい「オルフォルグリプロン」とは
  • 日本での発売時期の見通し
  • 承認前の個人輸入のリスク
  • よくある疑問

「GLP-1といえばマンジャロ」
世間でも色んな意味で話題になっているマンジャロですが、GLP-1作動薬には内服薬もあります。マンジャロのことを知っている人ならご存知かもしれませんが「リベルサス」と言うお薬です。

実は、リベルサスに変わる新しい飲むタイプのGLP-1関連薬が、アメリカではすでに承認され、日本への上陸も期待されています。今回は新薬「オルフォルグリプロン」について、現時点で分かっていることをお伝えします。

日本にはすでに「飲むGLP-1」があります

冒頭にも書きましたが、日本にはすでに承認されている飲むタイプのGLP-1受容体作動薬があります。2型糖尿病治療薬の「リベルサス」(一般名:セマグルチド)です。リベルサスはペプチド製剤という構造上の理由から、吸収を安定させるために、起床時にコップ半分以下の水で服用し、その後30分は飲食や他の薬の服用を避ける、という厳密なルールがあります。

実際に窓口でリベルサスを服用している方のお話を伺うと反応は様々です。

✅錠剤の苦みが強く、これが理由で服用を続けられなくなる方も少なくない
✅起床時の服用ルール(コップ半分以下の水、その後30分の飲食制限)を毎日守るのが面倒に感じる
✅服用開始直後は吐き気が出やすく、実際に嘔吐した方もいる(多くの場合、数日で落ち着く)
✅空腹をほとんど感じなくなり、食事を楽しむ機会が減ったと感じる方もいる
✅注射に抵抗がある方にとっては、飲み薬という形が続けやすい
✅食欲を抑える効果を実感し、体重が10kg近く減った方もいる
✅一方で、食欲・体重にほとんど変化を感じなかった方もいる

このように、効果の現れ方には大きな幅があります。効果や副作用の感じ方には個人差があり、何より、こうした薬の使用はすべて医師の管理のもとで行うべきものであり、自己判断で安易に始めることはおすすめしません。

Ph.そら
Ph.そら

リベルサスもマンジャロが発売される前はダイエット目的で保険外診療により多く処方されていました。注射ではなく飲み薬という点は大きなメリットですが飲み方に厳しい制限があるため、週1回の注射の方が良いと言う方も多く見られます。

新しく登場する「オルフォルグリプロン」とは

アメリカでは2026年4月、新しいタイプの飲むGLP-1受容体作動薬「オルフォルグリプロン」(商品名:Foundayo)が承認されました。リベルサスのようなペプチド製剤とは異なる、低分子の化合物として開発されているのが最大の特徴です。

2型糖尿病患者を対象に、リベルサスと直接比較した臨床試験(ACHIEVE-3試験)では、血糖コントロール(HbA1cの改善)において、オルフォルグリプロンの方が優れた結果が示されました。一方で、消化器症状(吐き気や下痢など)が起こる割合や、副作用が理由で服用を中止した割合も、オルフォルグリプロンの方が高いという結果も出ています。効果が高い分、体への影響も出やすい可能性がある、という点は知っておいた方がよさそうです。

また、同じ時期にアメリカでは、注射薬として承認されている「ウゴービ」(セマグルチド)を飲み薬にした「経口ウゴービ」も承認されており、飲むタイプのGLP-1関連薬の選択肢が、アメリカでは急速に広がっている状況です。

以前の記事でもお伝えした通り、GLP-1関連薬は本来、糖尿病や肥満症といった、承認された目的のために使う薬です。新しい薬が登場しても、その位置づけは変わりません。

Ph.そら
Ph.そら

GLP-1は糖尿病治療において数値の改善効果が高いため、新しい薬が出ると期待も高まりますが、まだアメリカで承認されたばかりの段階です。日本での位置づけは、これから決まっていきます。

日本での発売時期は、まだ未定

現時点(2026年8月)で、オルフォルグリプロンは日本では未承認です。発売時期についても、情報源によって「2026年度内」「2027年以降」など見方が分かれており、正確な時期はまだ確定していません。海外での承認から日本での承認までには、通常一定の期間がかかるため、気長に情報を待つ必要があります。

承認前の個人輸入には、重大なリスクがあります

「早く試したいから」と、個人輸入などの非正規ルートで入手しようとするのは、絶対に避けてください。以前の記事でもお伝えした通り、こうしたルートで入手した薬には、偽物や品質不良のリスクがあり、副作用が起きた際に適切な医療につながりにくいという、命に関わりかねない問題があります。日本で承認されるまでは、正規の方法では入手できない薬だということを理解しておいてください。

Ph.そら
Ph.そら

話題になっている薬ほど、焦って手を出したくなる気持ちは分かります。ですが、承認前の薬に安全に手を出す方法はありません。

薬剤師にできること

新しい薬の情報は、SNSやニュースで話題になりやすく、不確かな情報が広まってしまうこともあります。「この薬について聞いたけど、本当のところはどうなの?」といった疑問があれば、薬局でも分かる範囲でお伝えすることができます。正しい情報をもとに、承認後の選択肢として検討していただければと思います。

よくある疑問

オルフォルグリプロンは、リベルサスより優れているのですか?

臨床試験の直接比較データでは、血糖コントロールの面でオルフォルグリプロンがリベルサスを上回ったと報告されています。ただし、消化器症状などの副作用が起こる割合や、副作用を理由に服用を中止した割合も、オルフォルグリプロンの方が高い傾向が見られました。効果と副作用のバランスをどう捉えるかは人によって異なるため、実際にどちらが適しているかは、承認後、医師と相談しながら判断することになります。

日本で承認されたら、保険は使えますか?

承認後の保険適用の範囲は、糖尿病治療薬としてなのか、肥満症治療薬としてなのか、承認内容によって変わってきます。以前の記事でもお伝えした通り、痩身目的での使用が保険適用になるかどうかは、慎重に見ていく必要があります。

注射薬と飲み薬、どちらが優れているのですか?

一概にどちらが優れているとは言えません。注射が苦手な方にとって、飲み薬という選択肢が増えることは大きなメリットです。一方で、注射薬の中には週1回の投与で済むものもあり、毎日の服用が負担に感じる方には、注射薬の方が合っている場合もあります。ご自身の生活スタイルや希望に合わせて、承認後に医師と相談しながら選ぶことになります。

リベルサスのような服用ルールは、オルフォルグリプロンにもありますか?

いいえ、リベルサスのような厳格な服用ルールはありません。リベルサスは高分子のペプチド化合物であるため、吸収を安定させるための飲食制限が必要でしたが、オルフォルグリプロンは低分子の化合物として開発されており、こうした食事の影響を受けにくいとされています。1日1回の服用で、タイミングに縛られにくいという点は、大きな利点の一つです。ただし、実際に日本で承認される際の正式な服用方法は、承認内容とあわせて発表されるものなので、承認され次第、あらためて正確な情報をお伝えします。

まとめ

✅日本にはすでに「リベルサス」という飲むGLP-1関連薬があります
✅アメリカでは新しい飲むタイプの「オルフォルグリプロン」が承認されました
✅効果は高い一方、消化器症状などの副作用も出やすい傾向があります
✅日本での発売時期はまだ未定で、情報源によって見方が分かれています
✅承認前の個人輸入には重大なリスクがあるため、絶対に避けてください

Ph.そら
Ph.そら

まだまだ情報不足で詳しい内容が書けなくてすみません。新しい薬の情報は魅力的に見えることもありますが、正式に承認されるまでは焦らず待ってほしいです。気になることがあれば、遠慮なく相談してください。

参考文献

【参考文献】
・The Lancet「ACHIEVE-3試験:オルホルグリプロンとセマグルチドの直接比較」
・中野駅前内科クリニック「2026年4月1日FDAで承認された経口GLP-1受容体作動薬ファウンダヨ」 https://nakano-dm.clinic/blog/post-841/
・五良会クリニック白金高輪「経口GLP-1の新時代|飲むウゴービ・Foundayo(オルフォグリプロン)とは?」 https://goryokai-shirokanetakanawa.jp/blog/oral-glp1-foundayo-orforglipron-2026/

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