📋 この記事でわかること
✅ 尿酸値の数値の目安と重症度のイメージ
✅ すぐに治療が必要かどうかの考え方
✅ まず見直したい生活習慣のポイント
✅ 病院を受診するタイミングの目安
✅ 薬による治療の種類
「尿酸値が高いですね」と言われて不安になっていませんか?
健康診断の結果を見て、
「尿酸値が高いので受診をおすすめします」
「高尿酸血症の疑いがあります」
と書かれていると、不安になりますよね。
薬局でも、
「先生から尿酸値が高いって言われたけど、痛風になるんですか?」
「薬を飲まないとダメですか?」
という相談をよく受けます。
結論からお伝えすると、尿酸値が高い=すぐに痛風になるわけでも、すぐに薬が必要になるわけでもありません。
一方で、「痛くないから大丈夫」と放置してしまうのもおすすめできません。
この記事では、健康診断で尿酸値が高いと言われた方に向けて、どのくらい高いと注意が必要なのか、まず何をすればいいのか、病院を受診する目安を薬剤師の視点でわかりやすく解説します。
あなたの尿酸値はどのくらい?数値の目安を確認しよう
まず自分の尿酸値がどのくらいの位置にあるか確認してみましょう。
📋 尿酸値の目安
💡 〜7.0 基準範囲 → 定期的な健診を続けましょう
👉 7.0〜8.0 少し高め → 生活習慣を見直しましょう
⚠️ 8.0〜9.0 注意 → 合併症があれば受診を検討
🚨 9.0以上 高い → 医療機関へ相談を
※実際の治療方針は、痛風発作の有無や腎機能、合併症などを総合的に判断して決まります。
尿酸値は「体温」に置き換えるとイメージしやすい
これは医学的な基準ではありませんが、私は患者さんへ説明するときによくこんな話をします。
🌡️ 尿酸値7.0 → 体温37.0℃(少し高いかな)
🌡️ 尿酸値8.0 → 体温38.0℃(そろそろ気を付けよう)
🌡️ 尿酸値9.0 → 体温39.0℃(一度診てもらった方がいいかな)
37℃なら「少し高いかな」と感じます。38℃なら「そろそろ気を付けよう」。39℃なら「一度診てもらった方がいいかな」と思いますよね。
尿酸値も同じで、数値が高くなるほど将来的なリスクも高くなると考えるとイメージしやすくなります。
※あくまで重症度をイメージしやすくするための例えです。医学的に体温と同じ意味ではありません。

「体温に例えると」という説明、患者さんからは覚えやすいと好評です。数字だけ見ると「7.1だから大丈夫」と思いがちですが、体温で置き換えると「じゃあ気をつけなきゃ」と実感しやすくなるんですよね。
尿酸値が高いと、すぐに治療が必要?
答えは「人によります」。
高尿酸血症は尿酸値7.0mg/dLを超えた状態を指します。しかし、7.1mg/dLだからといって、すぐに薬を飲み始めるわけではありません。
一般的には、
✅ 痛風発作を起こしたことがあるか
✅ 腎臓の機能が低下していないか
✅ 尿路結石がないか
✅ 高血圧や糖尿病などの合併症があるか
などを考慮して治療方針が決まります。
治療開始の目安(最新ガイドライン)
📌 尿酸値9.0mg/dL以上:合併症がなくても薬物療法を検討
📌 尿酸値8.0mg/dL以上:慢性腎臓病(CKD)や尿路結石、高血圧などの合併症がある場合は薬物療法を検討
尿酸値が高いと言われたら、まず見直したいこと
① 水分をしっかり摂る
尿酸は尿として排泄されます。脱水になると尿酸が体内にたまりやすくなるため、水分補給はとても大切です。
⚠️ 心不全や腎臓病などで水分制限がある方は、主治医の指示に従ってください。
② アルコールを飲み過ぎていないか
「ビールがダメだから焼酎なら大丈夫」と思われがちですが、実はアルコールそのものが尿酸値を上げる要因になります。種類よりも飲む量を見直すことが大切です。

「焼酎やワインならプリン体が少ないから大丈夫」「プリン体カットのビールに変えた」という患者さんは多いのですが、アルコール自体が尿酸の排泄を妨げてしまいます。種類を変えるより、量を減らすことを意識してみてください。
③ 甘い飲み物を飲み過ぎていないか
意外かもしれませんが、ジュースや炭酸飲料などに含まれる果糖は尿酸値を上げることが知られています。毎日飲んでいる方は、一度見直してみましょう。
④ プリン体だけを気にし過ぎない
以前は「プリン体を減らしましょう」という説明がよくされていました。もちろん食事も大切ですが、最近ではプリン体だけが原因ではないことが分かってきています。
実際には、
😔 肥満
🍺 飲酒
🧃 果糖の摂取
🚶 運動不足
などの影響も大きく、生活習慣全体を改善することが重要です。
病院を受診するタイミングの目安
以下に当てはまる場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
🏥 受診を検討したいケース
⚠️ 尿酸値が9.0mg/dL以上
⚠️ 尿酸値が8.0mg/dL以上で高血圧・糖尿病・腎臓病などの合併症がある
⚠️ 過去に痛風発作を起こしたことがある
⚠️ 足の親指の付け根などに激しい痛みが出たことがある
⚠️ 尿路結石になったことがある
「症状がないから大丈夫」と思いがちですが、尿酸値が高い状態が続くと腎機能の低下や尿路結石のリスクが高まります。気になる方はかかりつけ医に相談してみましょう。

「痛くないから大丈夫」という方が一番心配です。痛風発作は治りますが、尿路結石は3大激痛の一つと言われるほどの痛みを伴います。そして腎機能の低下は長期的な治療が必要になることもあります。心配な方は早めに医師、薬剤師に相談してください。
尿酸値が高いと痛風になる?
尿酸値が高いからといって、すべての人が痛風になるわけではありません。
ただし、尿酸値が高い状態が続くと、関節に尿酸の結晶がたまり、ある日突然、激しい痛みを伴う痛風発作を起こすことがあります。
また、痛風だけでなく、
😟 腎機能の低下
😟 尿路結石
との関連も知られています。
「症状がないから大丈夫」とは考えず、健康診断で指摘されたら一度生活習慣を見直しましょう。
薬による治療はどんなもの?
生活習慣の改善だけでは十分でない場合には、尿酸値を下げる薬が使われます。
大きく分けると、
💊 尿酸生成抑制薬:尿酸が作られるのを抑える薬
💊 尿酸排泄促進薬:尿酸を尿へ排泄しやすくする薬
の2種類があります。
どちらを選ぶかは、尿酸値が高くなる原因や腎機能などを考慮して医師が判断します。
まとめ
健康診断で尿酸値が高いと言われても、すぐに慌てる必要はありません。
✅ まず自分の尿酸値の数値を確認する
✅ 水分・飲酒・甘い飲み物・生活習慣全体を見直す
✅ 9.0以上、または合併症がある場合は医療機関へ相談を
✅ 「症状がないから大丈夫」は禁物
尿酸値は「痛風だけ」の問題ではありません。将来の健康を守るためにも、健康診断の結果を生活習慣を見直すきっかけにしてみてください。

尿酸値が高いと言われると不安になりますよね。でも、正しく知って、生活習慣を少しずつ改善していくことが一番の近道です。「自分の場合はどうすればいい?」と思ったら、ぜひかかりつけの薬剤師や医師に気軽に相談してください。

